特集 アレルギー疾患患者のQOL
Ⅳ.皮膚科 2.蕁麻疹のQOL
森桶聡
1
,
岩本和真
1
,
秀道広
2
Satoshi Morioke
1
,
Kazumasa Iwamoto
1
,
Michihiro Hide
2
1広島大学大学院医歯薬保健学研究院統合健康科学部門皮膚科学
2広島大学大学院医歯薬保健学研究院統合健康科学部門皮膚科学教授
pp.1232-1237
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201709108
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蕁麻疹の瘙痒や皮疹によって患者の生活の質(quality of life:QOL)は低下するが,診察時には皮疹が消退している場合も多く,その実態を正確に評価することは困難である。我々の調査では蕁麻疹患者のQOLが適切な治療介入により改善することが判明した。一方,医師による病勢評価と患者満足度は必ずしも一致しないことも明らかとなった。国際的には調査票を用いてQOLを客観的に評価することが推奨されるようになってきており,正確なQOLの把握はより患者のニーズに即した診療を行うために重要と考えられる。