特集 アレルギー疾患患者のQOL
Ⅳ.皮膚科 1.アトピー性皮膚炎とQOL
宮森迪子
1
,
澄川靖之
2
Michiko Miyamori
1
,
Yasuyuki Sumikawa
2
1札幌医科大学医学部皮膚科学講座
2札幌医科大学医学部皮膚科学講座講師
pp.1226-1231
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201709102
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
アトピー性皮膚炎は他の疾患と比較してQOLが非常に低い疾患である。薬物療法によりQOLの改善を認めるが,難治例ではそれでも困難な場合がしばしば見られる。そこでさまざまな心身医学的なアプローチがなされている。我々の研究でQOLを下げる要因を調べたところ,特に夜間のそう痒がQOLを下げていることが明らかになった。したがって,夜間のそう痒を改善させるため,通常の薬物療法に加え睡眠状態の改善というアプローチがQOL向上の方策としてクローズアップされていくのではないかと考えられた。