特集 アレルギー疾患患者のQOL
Ⅳ.皮膚科 3.皮膚アレルギー疾患における労働生産性評価
室田浩之
1
Hiroyuki Murota
1
1大阪大学大学院医学系研究科情報統合医学講座皮膚科学教室准教授
pp.1238-1243
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201709114
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アレルギー患者への医療費負担と仕事への支障,および能率の低下は治療によって軽減されなくてはならない。医療費の増加と労働生産性低下の悪循環は社会経済に影響をもたらす恐れもある。仕事の生産性の評価は,日本人のアレルギー患者における職場/教室での生産性の低下と日常活動の減少の程度が検討されてきた。アレルギー疾患の症状がもたらすこれらの負担は,適切な治療によって改善することができる。したがって,仕事の生産性の評価は,提供される治療の有効性を決定する重要なエンドポイントの1つになりうる。本稿では,日本人患者の皮膚アレルギー疾患の特徴と医療費負担の概算をまとめた。