原著
高齢の通年性アレルギー性結膜炎患者におけるオロパタジン塩酸塩点眼液からエピナスチン塩酸塩点眼液への切替え効果
山本智恵子
1
,
藤本隆志
1
,
岩佐真弓
1
,
新井ゆりあ
1
,
天野史郎
1
,
井上賢治
1
Chieko Yamamoto
1
,
Takashi Fujimoto
1
,
Mayumi Iwasa
1
,
Yuria Arai
1
,
Shiro Amano
1
,
Kenji Inoue
1
1井上眼科病院
pp.236-241
発行日 2017年1月15日
Published Date 2017/1/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201702082
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オロパタジン点眼液を2週間以上使用後も中等度以上の掻痒感を訴えた55歳以上の高齢の通年性アレルギー性結膜炎患者を対象とし,エピナスチン点眼液の切替え効果を検討した。 切替え後4週間のエピナスチン点眼により,掻痒感および眼瞼結膜充血は有意に低下し,角膜染色スコアは差を認めなかった。終了時アンケートでは,点眼液のさし心地は半数以上の患者がエピナスチンの方が「良かった」,点眼ボトルの使い心地は9割の患者がエピナスチンの方が「良かった」と回答した。 オロパタジン点眼液で十分な症状の改善が得られない高齢の通年性アレルギー性結膜炎患者に対しては,エピナスチン点眼液に切替えることも治療の選択肢として有用である。