原著
コンタクトレンズ装用者におけるアレルギー性結膜炎に対するBAK非含有エピナスチン塩酸塩点眼液の臨床効果
亀澤比呂志
1
,
中園由巳
2
,
杉尾嘉宏
2
Hiroshi Kamezawa
1
,
Yumi Nakazono
2
,
Yoshihiro Sugio
2
1かめざわ眼科
2参天製薬株式会社
pp.1390-1397
発行日 2016年9月15日
Published Date 2016/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201610064
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CL装用中のアレルギー性結膜炎患者50例に対してBAK非含有エピナスチン塩酸塩点眼液を8週間点眼し,臨床効果と安全性を検討した。 CL装用上からの点眼により眼掻痒感,結膜充血,角結膜染色スコアは有意に改善し,既報と同様の臨床効果を認めた。またCL装用上から点眼する治療法は患者満足度が高く,CL装用時間も延長し罹患前と同等に戻った。さらにCLフィッティングへの影響を認めず,角結膜上皮障害等の有害事象もなく安全性に問題なかった。 以上の結果より,エピナスチン塩酸塩点眼液によるCL装用上からの点眼は,安全性を損なうことなくアレルギー性結膜炎の症状や所見を改善し,患者の満足度を高める治療選択肢として期待される。