原著
通年性アレルギー性結膜炎患者を対象としたオロパタジン塩酸塩点眼液からエピナスチン塩酸塩点眼液への切替え効果の検討
近藤美鈴
1
,
菅沼隆之
2
,
岡義隆
1
Misuzu Kondo
1
,
Takayuki Suganuma
2
,
Yoshitaka Oka
1
1岡眼科クリニック
2岡眼科天神クリニック
pp.1542-1549
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201611082
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オロパタジン塩酸塩点眼液を2週間以上投与したが中等度以上の掻痒感を認めた通年性アレルギー性結膜炎患者に対し,エピナスチン塩酸塩点眼液に切替え薬効を検討した。 掻痒感,結膜充血および他覚所見10項目の臨床合計スコアは有意に低下した。患者アンケートでは,症例の75%がエピナスチン塩酸塩点眼液への切替えに伴い,かゆみの効果に対してより満足しており,今後も使用を継続したいと回答した。 オロパタジン塩酸塩点眼液で十分な症状の改善が得られない通年性アレルギー性結膜炎患者に対して,エピナスチン塩酸塩点眼液に切替えることは,ステロイド点眼薬を使用せずに症状改善が期待できる新たな治療選択肢となり得ることが示唆された。