特集 抗原学 最近の進歩
Ⅲ.食物抗原:最近の進歩 3.果物アレルゲン
近藤康人
1
Yasuto Kondo
1
1藤田保健衛生大学医学部小児科教授/坂文種報徳会病院アレルギーセンター副センター長
pp.84-93
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201701084
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最近増加傾向にある果物アレルギーにはユニークな特性がある。植物間に広く存在するコンポーネント(汎アレルゲン)に感作されると多種の果物に交差反応を引き起こす。また,感作経路によって原因となるコンポーネントがかわり症状が異なる。花粉コンポーネントの経気道感作で口腔アレルギー症候群,ラテックスコンポーネントの経皮感作でラテックス-フルーツ症候群を発症する。また食習慣の違いで経腸管感作される果物のコンポーネントが欧米とは異なることも最近分かった。