特集 抗原学 最近の進歩
Ⅲ.食物抗原:最近の進歩 2.大豆,ピーナッツ,木の実アレルゲン
伊藤浩明
1
Komei Ito
1
1あいち小児保健医療総合センター副センター長/総合診療科部長
pp.74-82
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201701074
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大豆・ピーナッツ,木の実類の主要なアレルゲンは種子の貯蔵タンパク質にあり,プロラミンスーパーファミリー(2Sアルブミン)とクーピンスーパーファミリー(7Sグロブリン,11Sグロブリン)に大別される。特に2Sアルブミンは,単独の種実に強い症状を誘発するアレルゲンである。オレオシンも強いアレルゲン性を持つことが報告されているが,まだ十分に解析されていない。花粉・果物と共通な汎アレルゲン(PR-10,プロフィリン,LTP)もアレルゲンとなるが,患者の背景や地域性によりその役割は様々である。