特集 蕁麻疹の最新知見
Ⅷ.周術期の蕁麻疹管理(麻酔薬によるアナフィラキシーを含めて)
益田浩司
1
Koji Masuda
1
1京都府立医科大学皮膚科学教室講師
pp.952-958
発行日 2016年6月15日
Published Date 2016/6/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201607072
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周術期の蕁麻疹・アナフィラキシーの原因となる薬剤は筋弛緩薬,ラテックス,抗生物質の順といわれている。筋弛緩薬や筋弛緩回復剤であるスガマデクスは,初回投与でもアレルギーを引き起こす可能性があり注意が必要である。原因薬剤の同定にはプリックテスト,皮内テストが有用であるが,ラテックスに関してはHev b 6.02抗体の測定も有用である。詳細に臨床経過を確認し,適切な皮膚テストを行って可能な限り原因物質を特定し,以降はその使用を避けるなどの対応を主治医と連携して行っていくことが大切である。