特集 アレルギー疾患ガイドライン改訂について
VIII.トピックス 2.蕁麻疹 ~牛肉による蕁麻疹はセツキシマブのアナフィラキシーを予知している~
森田栄伸
1
,
千貫祐子
2
,
高橋仁
3
Eishin Morita
1
,
Yuko Chinuki
2
,
Hitoshi Takahashi
3
1島根大学医学部皮膚科学 教授
2島根大学医学部皮膚科学 講師
3島根大学医学部皮膚科学 助教
pp.465-469
発行日 2014年2月15日
Published Date 2014/2/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201403081
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
日本皮膚科学会の蕁麻疹診療ガイドラインでは,蕁麻疹は4つの病型に区分され,16の病型が収載されている。本稿では,アレルギー性蕁麻疹のトピックスとして牛肉によるアレルギー性蕁麻疹の病態を解説した。牛肉アレルギーは,マダニへの頻回の咬傷によりマダニの消化管に含まれるgalactose-alpha-1,3-galactose(α-gal糖鎖)に感作され,発症すると推察される。さらに,α-gal糖鎖を有するセツキシマブとも交差反応するためこれらの患者にセツキシマブを投与する場合注意する必要がある。