特集 エイズの臨床 アップデート
Ⅰ.検査法の進歩と検査手順
加藤真吾
1
Shingo Kato
1
1慶應義塾大学医学部微生物・免疫学教室専任講師
pp.624-633
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201605012
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
HIV検査はHIV感染症の発症予防と流行防止のために重要な役割を果たしている。HIV感染症の診断は基本的にスクリーニング検査と確認検査の二段階から成り立っている。スクリーニング検査には様々な免疫学的検査法が使用可能であるが,早期診断のためには第四世代の抗原抗体同時検査法が推奨されている。確認検査にはウエスタンブロット法(WB)と核酸増幅法が使われている。米国では,より早期の診断を可能とするためにWBを使わない検査手順が使われ始めた。このような検査手順を我が国にも導入すべきかどうかは今後の重要な検討課題である。その他,薬剤耐性検査や指向性検査が治療薬の選択などのために利用されている。