虚血性心疾患の最近の話題 虚血を見逃さない臨床から分子生物学まで
狭心症の診断と検査の手順
近森 大志郎
1
1東京医科大学 第二内科
キーワード:
運動負荷試験
,
狭心症
,
胸痛
,
心エコー図
,
心臓カテーテル法
,
鑑別診断
,
心電図
,
X線CT
,
SPECT
,
病歴聴取
,
冠血管造影
,
心筋血管再生手術
,
リスク評価
,
非侵襲的診断
Keyword:
Angina Pectoris
,
Diagnosis, Differential
,
Chest Pain
,
Exercise Test
,
Electrocardiography
,
Echocardiography
,
Cardiac Catheterization
,
Medical History Taking
,
Myocardial Revascularization
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Tomography, Emission-Computed, Single-Photon
,
Coronary Angiography
,
Risk Assessment
pp.385-390
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010305902
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
胸痛などの胸部症状を訴える患者に対して、安定狭心症は重要な鑑別疾患である。検査の手順を箇条書きで示すと次のようになる。1)病歴・安静時心電図から不安定狭心症などの急性疾患を除外する。2)トレッドミル法による運動負荷心電図検査を行う。3)中等度リスク群では核医学検査(負荷SPECT)か冠動脈CTを追加する。4)以上の検査で低リスク群と判断されれば経過観察で十分である。5)高リスク群に対しては冠動脈血行再建術も念頭に置いて、侵襲的カテーテル検査を行う。以上の診断プロセスで非侵襲的診断法は疾患の除外ばかりではなく、冠動脈血行再建術の適応決定のための重要な評価項目を調べることでもあるので、これを忘れてはならない。
©Nankodo Co., Ltd., 2010