特集 薬物アレルギー
I.抗菌薬によるアナフィラキシー
山口正雄
1
Masao Yamaguchi
1
1帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学教授
pp.1768-1773
発行日 2013年11月15日
Published Date 2013/11/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201312016
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抗菌薬によるアナフィラキシーは,内服,点滴,筋注投与のいずれでも起こりうる。既往歴として抗菌薬によるアレルギー歴の把握がまず重要であるが,それだけで完璧に予防できるわけではない。βラクタム,すなわちペニシリン系,セフェム系,カルバペネム系によるアナフィラキシーは現在でも重要な問題であるが,キノロン系薬を原因とするアナフィラキシーが各国で増加傾向にある。βラクタムにおいては,側鎖構造の共通する薬物は,たとえペニシリン系,セフェム系と異なる分類に属していても危険性が高いことに留意する必要がある。