特集 薬物アレルギー
序 ~薬物アレルギーは全ての医師にとって重要である~
山口正雄
1
Masao Yamaguchi
1
1帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学教授
pp.1763-1766
発行日 2013年11月15日
Published Date 2013/11/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201312011
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薬物またはその代謝産物を抗原とし,特異的抗体または感作リンパ球により引き起こされた反応を薬物アレルギー(drug allergy)という。臨床的にはアレルギー反応と類似の病像を示すもの(造影剤によるアナフィラキシーなど)も含めて扱う。特異的IgE抗体が関与する I 型反応の中でもアナフィラキシーは,即時型の全身反応を生じて生命の危険をもたらす。また, I 型以外では重症薬疹も生命予後に関わる重要疾患であるが,近年,これらの病態や治療だけでなく,関連遺伝子や予知の面で進展が著しい。本特集では,専門家ならではの高度な知見が詰まっており,その骨子は,全ての医師に是非知っておいて頂きたい。