特集 アナフィラキシス
IX.薬物によるアナフィラキシー
山口正雄
1
Masao Yamaguchi
1
1帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学教授
pp.1186-1191
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201308086
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薬物による有害反応(adverse drug reaction)は様々な機序で起こり得るが,体内に入った薬物またはその代謝産物を抗原とし,特異的IgE(immunoglobulin E)抗体が関与して引き起こされた即時型の全身反応がアナフィラキシーである。特異的IgEが関与しないアナフィラキシー様反応も臨床経過や治療方針に差はないので,両者を一括して扱う。薬物によるアナフィラキシー(様)反応は投与された薬物により不意打ちの形で生じ,重度だとショックあるいは不幸の転帰をとることがあり,臨床的に注意すべき病態である。