特集 自己炎症症候群:稀な遺伝性疾患からリウマチ・アレルギー疾患へのメッセージ
VI.若年発症サルコイドーシス/Blau症候群
武井修治
1
Syuji Takei
1
1鹿児島大学医学部保健学科教授
pp.1438-1446
発行日 2013年9月15日
Published Date 2013/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201310052
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若年発症サルコイドーシス(EOS)/Blau症候群は,NOD2遺伝子に変異を認める自己炎症性疾患の1つであり,全身に肉芽腫性病変をきたす疾患である。本邦では孤発例が30例,家族歴のある例が4例確認されている。 主要症状は皮疹,関節炎,ブドウ膜炎の3症状であり,本邦例では半数に発熱を伴う。臨床症状から本症を疑うことが診断に必要で,確定には遺伝子検査が有用である。主要症状は若年性特発性関節炎(JIA)と類似するが,EOS/Blauの特徴的な臨床像から鑑別は可能である。 治療法は確立されていないが,抗TNF抗体製剤の有効性が注目されている。