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特集 感染症における新薬開発のジレンマと展望 -日本が先駆者となるために-
6.新規抗菌薬の開発に向けた学会提言
Statement from academia toward acceleration of development of new antimicrobials
舘田一博
1
Tateda Kazuhiro
1
1東邦大学医学部微生物・感染症学講座 教授/日本化学療法学会創薬促進検討委員会 委員長
キーワード:
耐性菌
,
創薬促進検討委員会
,
GAIN法
,
産官学連携
Keyword:
耐性菌
,
創薬促進検討委員会
,
GAIN法
,
産官学連携
pp.65-72
発行日 2015年12月25日
Published Date 2015/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201601065
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耐性菌の増加と蔓延が進行する中で,新しい抗菌薬の開発が進まない状況が深刻な問題となっている。米国では“2020年までに10薬剤の開発”をスローガンに産官学の連携の中で抗菌薬開発促進の動きがみられている。その1例が2011年に施行されたGAIN法(Generating Antibiotic Incentives Now Act of 2011)であり,この法律により耐性菌感染症に対する新しい治療薬に対して5年間の市場独占期間の延長が認められた。わが国でも創薬促進検討委員会が立ち上がり,感染症関連学会,行政(厚生労働省,文部科学省,経済産業省),製薬企業との意見交換がスタートした。これまで世界標準の抗菌薬を多数創出してきた日本企業の,知的・人的・物的リソースを生かす抗菌薬開発の環境整備がいま求められている。