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特集 感染症における新薬開発のジレンマと展望 -日本が先駆者となるために-
2.耐性菌と抗菌薬開発
Drug resistant bacteria and antibiotic development
山口諒
1
,
森屋恭爾
2
Yamaguchi Ryo
1
,
Moriya Kyoji
2
1東京大学医学部附属病院薬剤部
2東京大学医学部附属病院感染制御部 部長
キーワード:
耐性菌
,
抗菌薬開発
,
薬剤耐性機構
Keyword:
耐性菌
,
抗菌薬開発
,
薬剤耐性機構
pp.31-36
発行日 2015年12月25日
Published Date 2015/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201601031
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多剤耐性緑膿菌や多剤耐性アシネトバクターなど,現在上市されている多くの薬剤に対して耐性を示す多剤耐性菌の蔓延が深刻化してきており,これらの耐性菌に対する新規抗菌薬の開発が切望されている。新規抗菌薬の開発には,これまでの耐性菌の進化と薬剤耐性化機構の理解が必須である。また,停滞している新規抗菌薬開発を再活性化するためには,産官学が連携して抗菌薬の開発環境を整えていくことも必要である。本稿では,耐性菌の進化や薬剤耐性機構と抗菌薬開発との関係について述べるとともに,抗菌薬開発への取り組みや,そのターゲットについて概説する。