特集 日頃の感染症診療で気になる疑問2022
抗菌薬への疑問
抗菌薬を開始しても熱が続く場合の対応
浅井 緋花里
1
,
岡 秀昭
1
1埼玉医科大学総合医療センター
キーワード:
治療効果判定
,
抗菌薬の投与量や投与法
,
ソースコントロール
,
耐性菌
Keyword:
治療効果判定
,
抗菌薬の投与量や投与法
,
ソースコントロール
,
耐性菌
pp.249-252
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika129_249
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Summary
▪感染症診療の基本原則「患者の状態,感染部位,微生物,抗菌薬」を常に忘れない.
▪解熱しない,C反応性蛋白(CRP)が下がらないという理由で,安易に抗菌薬を開始,追加,変更しない.改善しているのか,悪化しているのかのパラメータが一定しない場合は均衡状態と考え,必ず原因をアセスメントする.
▪感染では主に治療効果判定の誤り,抗菌薬の投与量や投与法の問題,ソースコントロール,カバーから外れているかどうかを考える.
▪院内での非感染原因は主に結晶性関節炎,深部静脈血栓症,薬剤熱を考える.
▪外来では古典的不明熱として感染症以外に,自己免疫疾患,悪性腫瘍,その他の原因に分けて鑑別する.
© Nankodo Co., Ltd., 2022