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特集 プラスミドによる薬剤耐性の菌種間伝播と施設内感染-そのサーベイランス・感染管理の在り方-
3.グラム陰性菌におけるプラスミド媒介性の薬剤耐性の特長 3)アミノグリコシド耐性
Aminoglycoside resistance
和知野純一
1
Wachino Jun-ichi
1
1名古屋大学大学院医学系研究科分子病原細菌学/耐性菌制御学分野 助教
キーワード:
アミノグリコシド
,
アミノグリコシド修飾酵素
,
16S rRNA methyltransferase
Keyword:
アミノグリコシド
,
アミノグリコシド修飾酵素
,
16S rRNA methyltransferase
pp.100-106
発行日 2015年6月25日
Published Date 2015/6/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201507100
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腸内細菌科細菌やブドウ糖非発酵菌群などのグラム陰性菌において,アミノグリコシド耐性機構としてもっとも知られているのがアミノグリコシド修飾酵素である。アミノグリコシド修飾酵素は,アセチル化酵素,リン酸化酵素,アデニリル化酵素に分類される。近年では,16S rRNA methyltransferase(16S rRNA MTase)と呼ばれるプラスミド性耐性因子も広がりを見せつつある。わが国の医療機関等で分離されるグラム陰性菌がもつアミノグリコシド耐性因子については,その実態がよくわからない状況がしばらく続いていたが,ここ数年の研究により,少しずつ明らかになってきた。本稿では,わが国で分離されたグラム陰性菌がもつアミノグリコシド耐性因子を中心に概説する。