Japanese
English
特集 プラスミドによる薬剤耐性の菌種間伝播と施設内感染-そのサーベイランス・感染管理の在り方-
2.グラム陽性菌におけるプラスミド媒介性の薬剤耐性の特長 4)アミノグリコシド耐性
Aminoglycoside resistance
米沢実
1
,
井田孝志
2
,
梅村英二郎
3
,
味戸慶一
4
Yonezawa Minoru
1
,
Ida Takashi
2
,
Umemura Eijiro
3
,
Ajito Keiichi
4
1Meiji Seikaファルマ株式会社医薬研究所 副所長
2Meiji Seikaファルマ株式会社医薬研究所 グループ長
3Meiji Seikaファルマ株式会社医薬研究所
4Meiji Seikaファルマ株式会社医薬プロジェクト推進部長
キーワード:
アミノグリコシド
,
アミノグリコシド修飾酵素
,
MRSA
,
耐性菌
Keyword:
アミノグリコシド
,
アミノグリコシド修飾酵素
,
MRSA
,
耐性菌
pp.67-73
発行日 2015年6月25日
Published Date 2015/6/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201507067
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
グラム陽性菌におけるプラスミド媒介性のアミノグリコシド系抗菌薬の耐性機構として臨床上の観点からも重要なものはアミノグリコシド修飾酵素による耐性である。おもなアミノグリコシド修飾酵素として,アミノ基をアセチル化するアセチル化酵素,水酸基をリン酸化するリン酸化酵素,水酸基にATP(アデノシン三リン酸)のアデニリル基を転移するアデニリル化酵素がある。アミノグリコシド抗菌薬が抗菌力を示すグラム陽性菌としては,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を含むブドウ球菌がもっとも重要である。また,産業動物(家畜・家禽)由来とヒト由来のMRSA株で同一の耐性化機構が知られていることからも,産業動物由来株での耐性動向にも留意が必要である。