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特集 インフルエンザの最新知見 ~鳥,パンデミックと季節性インフルエンザ対策をどうするか~
6.計算機科学によるインフルエンザウイルスの抗原変異予測
Predicting antigenic change of influenza viruses using computer science
伊藤公人
1
Ito Kimihito
1
1北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターバイオインフォマティクス部門 教授
キーワード:
インフルエンザウイルス
,
抗原変異
,
予測
,
計算機科学
Keyword:
インフルエンザウイルス
,
抗原変異
,
予測
,
計算機科学
pp.68-74
発行日 2014年11月25日
Published Date 2014/11/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201412068
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WHOは毎年,各国で流行した季節性インフルエンザウイルスを収集し,流行株の抗原性,生産性を解析して,ワクチン製造用ウイルス株を選定する。ワクチンの製造には数カ月の時間を要するため,ワクチン株は季節性インフルエンザの流行がはじまる数カ月前に決定されなければならない。近年,各国における季節性インフルエンザのサーベイランス体制が充実し,世界で流行しているウイルス株の抗原性および遺伝子情報がデータベース化されつつある。現在,これらの膨大な情報をコンピュータで解析し,将来起こる変異を予測しようという学際的研究がはじまっている。本稿では,計算機科学を用いてインフルエンザウイルスの変異を予測する手法を概説する。