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連載 私達の研究(130)
モデル抗原を用いたマラリア原虫感染防御免疫応答の解析
Studies on the protective immune responses against malaria infection using model antigen system
由井克之
1
,
木村大輔
2
,
都田真奈
3
Yui Katsuyuki
1
,
Kimura Daisuke
2
,
Miyakoda Mana
3
1長崎大学・大学院医歯薬学総合研究科・感染免疫学講座・免疫機能制御学分野 教授
2長崎大学・大学院医歯薬学総合研究科・感染免疫学講座・免疫機能制御学分野 助教
3長崎大学・大学院医歯薬学総合研究科・感染免疫学講座・免疫機能制御学分野 講師
キーワード:
マラリア,T細胞,感染防御,免疫修飾,免疫記憶
Keyword:
マラリア,T細胞,感染防御,免疫修飾,免疫記憶
pp.141-149
発行日 2013年12月25日
Published Date 2013/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201401141
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私たちはマラリア原虫感染における宿主T細胞応答の基礎研究を進めてきた。モデル抗原として卵白アルブミン(OVA)をマラリア原虫に導入し,OVA特異的T細胞受容体トランスジェニックマウスを用いて原虫感染におけるT細胞の機能・動態について解析を行ってきた。本稿ではその中から,〈1〉マラリア肝細胞期における特異的CD8+T細胞の生体イメージングを行い,エフェクター細胞の感染肝細胞周囲のクラスター形成を発見した研究,〈2〉モデル抗原を利用して,赤内型感染におけるCD8+T細胞の活性化と,その脳マラリア発症へのかかわりについての解析を行った研究,〈3〉マラリア原虫感染における免疫記憶細胞の成立と応答に関する研究について概説する。