Japanese
English
連載 関節リウマチ治療中に問題となる感染症(8)
7.結核と非結核性抗酸菌症 1)結核
Tuberculosis
永井英明
1
Nagai Hideaki
1
1国立病院機構東京病院呼吸器センター 外来診療部長
キーワード:
関節リウマチ
,
結核
,
生物学的製剤
,
抗TNF-α製剤
Keyword:
関節リウマチ
,
結核
,
生物学的製剤
,
抗TNF-α製剤
pp.152-157
発行日 2013年12月25日
Published Date 2013/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201401152
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関節リウマチ(RA)では治療薬として多種類の免疫抑制剤が使われており,その結果,感染症の合併が大きな問題となっている。なかでも結核の中蔓延国であるわが国では結核との合併に注意が必要である。特に抗TNF-α(腫瘍壊死因子α)製剤を中心とする生物学的製剤を用いると,肉芽腫形成が不十分となり,結核発病のリスクが高まる。生物学的製剤の投与中に結核を発病した場合,生物学的製剤を中止することになるが,その結果,細胞性免疫機能が回復して結核がかえって悪化することがある。これを免疫再構築症候群と言い,結核を合併した場合の治療を難しいものにしている。生物学的製剤を開始する前の結核感染のスクリーニングはきわめて重要である。