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特集 間質性肺炎と周辺疾患 -感染症から薬剤性まで-
5.ニューモシスチス・ジベロッチ肺炎の診断・治療と発症予防
Diagnosis, treatment and prevention of Pneumocystis jirovecii pneumonia
仲村秀太
1
,
藤田次郎
2
Nakamura Hideta
1
,
Fujita Jiro
2
1琉球大学大学院感染症・呼吸器・消化器内科(第一内科) 特命助教
2琉球大学大学院感染症・呼吸器・消化器内科(第一内科) 教授
キーワード:
ニューモシスチス肺炎
,
(1→3)β-Dグルカン
,
HRCT
,
ST合剤
,
予防内服
Keyword:
ニューモシスチス肺炎
,
(1→3)β-Dグルカン
,
HRCT
,
ST合剤
,
予防内服
pp.57-62
発行日 2013年3月25日
Published Date 2013/3/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201304057
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ニューモシスチス肺炎はPneumocystis jirovecii(P. jirovecii)を起因真菌とし,HIV感染者などの細胞性免疫不全者に発症する重篤な日和見感染症である。特にnon-HIV症例では急速に呼吸不全が進行するため早期診断と治療開始が重要である。P. jiroveciiは培養不可能であり,菌体の直接鏡検により確定診断となるが,血清(1→3)β-Dグルカンや高分解能CTなど各種検査成績を総合して診断を試みることがポイントになる。治療はST(スルファメトキサゾール-トリメトプリム)合剤が第一選択となるが,副作用のため代替薬に変更し治療を完遂させることもある。本症の発症リスク群には適切な予防内服を行うことが重要である。