Japanese
English
特集 間質性肺炎と周辺疾患 -感染症から薬剤性まで-
4.特発性器質化肺炎(COP/BOOP)-非定型肺炎との鑑別と治療-
Cryptogenic organizing pneumonia -Differential diagnosis from atypical pneumonia and treatment-
田口善夫
1
Taguchi Yoshio
1
1公益財団法人天理よろづ相談所病院呼吸器内科 部長
キーワード:
特発性器質化肺炎
,
非定型肺炎
,
特発性間質性肺炎
,
治療
Keyword:
特発性器質化肺炎
,
非定型肺炎
,
特発性間質性肺炎
,
治療
pp.49-55
発行日 2013年3月25日
Published Date 2013/3/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201304049
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特発性器質化肺炎(COP)の病理像は器質化肺炎であり,一方で,この病理像は,膠原病,感染症,腫瘍関連,薬剤性肺障害などをはじめとするさまざまな疾患で認められる病理像でもある。また臨床的にも,発熱,咳嗽を主症状としていることから,感染症との鑑別は困難な場合も少なくない。さらに画像上はいわゆる浸潤影であり,感染症との区別は困難な場合も少なくない。感染症のほうから見れば非定型肺炎では多発浸潤影を呈することもあり,陰影からの鑑別は困難である。以上,総合すれば,感染症としての診断,すなわち,起炎菌同定,抗原検査や抗体検査などを行って感染症の診断をきちんと行うことが重要である。すなわち,特発性と言うことは除外診断から始まる疾患であるということを強調したい。