特集 高齢者の呼吸器感染症治療―症例が示すマネジメントの最前線
◉肺真菌症
③ニューモシスチス
田坂 定智
1
1弘前大学大学院 医学研究科 呼吸器内科学 教授
キーワード:
ニューモシスチス肺炎
,
AIDS
,
生物学的製剤
,
高分解能CT
,
β-D-グルカン
,
ST合剤
Keyword:
ニューモシスチス肺炎
,
AIDS
,
生物学的製剤
,
高分解能CT
,
β-D-グルカン
,
ST合剤
pp.280-284
発行日 2019年12月10日
Published Date 2019/12/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000081
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Summary
ニューモシスチスは真菌の一種であり,細胞性免疫が障害された患者に肺炎を起こす。ニューモシスチス肺炎はAIDSの指標疾患として最も頻度が多いが,近年HIV感染のない患者での発症例が増加している。ニューモシスチスは培養が困難なため,鏡検により菌体を確認することで確定診断を行うが,高分解能CTの所見や血清β-D-グルカン値の上昇,PCR法によるDNAの検出などをもって治療に踏み切ることも多い。治療はST合剤が第一選択薬だが,副作用が多く,ペンタミジンやアトバコンを用いることもある。
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