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特集 細菌の病原遺伝子の発現調節機構
6.ヒト病原真菌の二成分制御系
Two-component signal transduction in human fungal pathogens
長環
1
Cho Tamaki
1
1福岡歯科大学歯学部感染生物学分野 准教授
キーワード:
病原真菌
,
二成分制御系
,
浸透圧ストレス
,
酸化ストレス
,
抗真菌薬ストレス
Keyword:
病原真菌
,
二成分制御系
,
浸透圧ストレス
,
酸化ストレス
,
抗真菌薬ストレス
pp.72-79
発行日 2012年12月25日
Published Date 2012/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201301072
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真菌の二成分制御系のセンサータンパク質は多くの細菌のヒスチジンキナーゼとは異なり,ハイブリッドヒスチジンキナーゼの構造をなす。さらに,細胞膜貫通構造をもたないハイブリッドヒスチジンキナーゼも多く存在する。真菌の二成分制御系はおもに,浸透圧ストレス,酸化ストレス,および一部の抗真菌薬に対する適応機構として存在する。特に浸透圧ストレス対応転写因子Hog1との関係が強い。本稿で取り上げる4つの病原真菌(カンジダ・アルビカンス,アスペルギルス・フミガーツス,アスペルギルス・ニズランス,クリプトコックス・ネオフォルマンス)の二成分制御系の働きは生物学的指標真菌のパン酵母における働きとは異なる部分がある。