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「病原真菌データベース」Pathogenic Fungi Database(PFDB)の公開
槙村 浩一
1
,
岩口 伸一
2
,
加納 塁
3
,
杉田 隆
4
,
渋谷 和俊
5
,
前崎 繁文
6
,
望月 隆
7
1帝京大学医真菌研究センター
2奈良女子大学理学部生物学科
3日本大学生物資源科学部獣医学科
4明治薬科大学微生物学教室
5東邦大学医学部附属病院病理
6埼玉医科大学第一内科学教室
7金沢医科大学皮膚科学教室
キーワード:
病原真菌
,
画像データベース
,
インターネット
,
ウェブサイト
Keyword:
病原真菌
,
画像データベース
,
インターネット
,
ウェブサイト
pp.919-924
発行日 2002年8月15日
Published Date 2002/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905169
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1.背景と目的
外来症例数が極めて多い皮膚真菌症,ならびに今日増加の一途にある致命的な深在性真菌症をはじめとした,真菌症に対する研究教育の重要性はますます高まっている.しかし,これに反して医真菌学研究のために利用できる情報は,極端に限られているといわざるを得ない.分散限局している医真菌研究・教育資材の効率的利用と,研究者相互の情報交換を図るためには,研究者が容易に(誰もが,自由に,無料で)利用できる知的基盤の整備が必要である.そのための試みとして,「オンライン病原真菌データベース」(英名:Pathogenic Fungi Database,略称;PFDB)http://timm.main.teikyo-u.ac.jp/pfdb/を作成し,日英両言語で画像情報を提供している(図1,2).
PFDBの作成・公開によって,貴重な画像情報が研究者の退職などによって散逸することを防ぎ,これを学術画像情報の国際的相互利用システムとして供することが可能となった.また特筆すべきは,斯界の研究と教育に寄与することを目的としているPFDBの画像は,従来インターネット上で得られていた低画質の画像とは異なり,データベース化された高画質の病原真菌および真菌症両像であり,出版またはスライド作製に耐え得る点が挙げられる.
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