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特集 細菌の病原遺伝子の発現調節機構
5.サルモネラの病原性発現調節機構
Regulation of Salmonella pathogenesis by effectors of Salmonella pathogenicity islands 1 and 2
高屋明子
1
Takaya Akiko
1
1千葉大学大学院薬学研究院微生物薬品化学研究室 准教授
キーワード:
サルモネラ
,
エフェクター
,
SPI1
,
SPI2
Keyword:
サルモネラ
,
エフェクター
,
SPI1
,
SPI2
pp.62-71
発行日 2012年12月25日
Published Date 2012/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201301062
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サルモネラは染色体上のSalmonella pathogenicity island(SPI)1と,SPI2にコードされる2種の III 型タンパク質輸送装置によりエフェクターを宿主細胞に輸送し,宿主の高次機能を撹乱することで感染を成立させる。エフェクターの機能を適切に発揮させるため,エフェクターは量や局在が感染過程に応じた遺伝子発現およびタンパク質翻訳後などで厳密に制御されている。特に環境変化に応じた遺伝子発現制御についての解明が進んでいる。環境感知システムとして二成分制御系:OmpR/EnvZ,PhoP/PhoQが重要な役割を果たす。本稿では,エフェクターによるサルモネラ感染戦略とエフェクター発現制御にかかわる二成分制御系について述べる。