第Ⅲ部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
膀胱癌・前立腺癌治療薬
三好康秀
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター泌尿器科・腎移植科・准教授
pp.350-356
発行日 2019年1月31日
Published Date 2019/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201913350
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膀胱癌(尿路上皮癌)に対するセカンドライン治療として,2017年に本邦で免疫チェックポイント阻害剤であるペムブロリズマブが承認され,治療戦略は大きく進歩した。免疫チェックポイント阻害剤は,さらに尿路上皮癌に対するファーストライン治療としての有効性も期待されており,複数の薬剤について第・相臨床試験が進行中である。 転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)に対する治療としてはPARP(poly ADP ribose polymerase)阻害剤の有効性が期待され,第・相臨床試験が進行中である。非転移性去勢抵抗性前立腺癌(nmCRPC)に対する治療としては,apalutamideとエンザルタミドの有効性が第・相臨床試験で認められ,治療戦略が大きく発展している。