第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け~新薬の広場~
■膀胱癌・前立腺癌治療薬
西村和郎
1
1地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター泌尿器科・部長
pp.361-367
発行日 2013年1月31日
Published Date 2013/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201313361
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進行性膀胱癌に対するファーストライン化学療法はM-VAC(メトトレキサート+ビンブラスチン+ドキソルビシン+シスプラチン)療法からGC(ゲムシタビン+シスプラチン)療法へ移行しつつある。ベバシズマブ併用GC療法がGC療法よりも優れているかを確認するため,第III相臨床試験が進行中である。一方,セカンドライン化学療法に関しては,残念ながら,画期的な新薬は登場していない。
進行性前立腺癌に対する新薬としては,GnRH(gonadotropin releasing hormone)アンタゴニスト(デガレリクス),タキサン系抗癌剤(カバジタキセル),アンドロゲン合成酵素阻害剤(アビラテロン,TAK-700),アンドロゲン受容体阻害剤(MDV3100),などが新規に保険承認あるいは,現在,臨床試験中である。