特集 バイオシミラーの現状と今後の展望
2.バイオシミラーとは
武藤正樹
1
1国際医療福祉大学大学院医学研究科公衆衛生学専攻・教授
pp.771-775
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201903771
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バイオシミラーとは,先行バイオ医薬品の特許が切れた後に先行バイオ医薬品と同等/同質の品質,安全性,有効性を有する医薬品のことである。 現在,日本で上市しているバイオシミラーは,ソマトロピン,エポエチンアルファ,フィルグラスチム,インフリキシマブ,インスリングラルギン,リツキシマブ,トラスツズマブ,エタネルセプトの8成分である。その普及率は成分によってまちまちだ。普及の進まない理由は,高額療養費制度と公費負担制度により,患者側からバイオシミラーへの切り替えの動機が働かないからである。そこで今回,今後のバイオシミラーの普及施策について考えた。