連載 患者のQOL向上と薬剤師の関わりPART I .院内製剤(88)
院内製剤ガンシクロビル点眼液の安全性に対する取り組み
松丸由美
1
,
中川博雄
1
,
佐々木均
2
,
北原隆志
3
1長崎大学病院薬剤部
2長崎大学病院薬剤部 教授/薬剤部長
3長崎大学病院薬剤部 准教授/副薬剤部長
pp.140-144
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201801140
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ガンシクロビル(GCV)点眼液は,眼科領域でのサイトメガロウイルス感染症治療に近年汎用されている。これまで長崎大学病院では,0.5%および2.0%点眼液を院内製剤として使用してきた。今回,0.5%GCV点眼液の安定性や安全性に関する調査結果,および2.0%GCV点眼液の使用患者での副作用の発現状況,さらに我々が安全性評価のために行ったin vitro での2.0%GCV点眼液の角膜障害性に関する実験についても紹介する。
院内製剤使用上の安全性の確保は薬剤師の責務であり,製剤調製だけでなく,実臨床での使用成績調査や基礎研究による安全性評価を積極的に行う姿勢が重要である。