連載 患者のQOL向上と薬剤師の関わりPART II .服薬指導と病棟活動(121)
集中治療部(ICU)における薬剤師の関与
宮脇康至
1
,
三輪芳弘
2
1大阪大学医学部附属病院薬剤部
2大阪大学医学部附属病院薬剤部 薬剤部長
pp.145-151
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201801145
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集中治療領域における薬剤師の職能を活かした病棟薬剤業務の評価として,平成28年(2016年)度の診療報酬改定で病棟薬剤業務実施加算2(1日につき80点)が認められた。集中治療部における専任薬剤師の関与は,薬物有害事象の回避や医療経済的な効果が高いと報告されている。また,集中治療部には重症感染症や術後の患者など,抗菌薬を投与される患者が多く入室するため,抗菌薬を適切に選択し,適正な投与量・投与期間で使用することが重要である。本稿では,大阪大学医学部附属病院集中治療部における専任薬剤師の取り組みの中で,① 薬学的介入,② 注射薬混合調製,③ 副作用モニタリング,④ 抗菌薬適正使用への関与について紹介する。