メディカルトレンド 学会・ニュース・トピックス
日本薬学会第137年会 年会テーマ「復興と発展,薬学の未来へ」
pp.1200-1211
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/12017051200
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
日本薬学会第137年会が3月24~ 27日,仙台市内の仙台国際センターほかで開催された。年会テーマは「復興と発展,薬学の未来へ」,組織委員長は東北医科薬科大学薬学部教授・遠藤泰之氏。仙台での年会開催は,2006年の第126年会以来,11年ぶりとなるが,その間には2011年3月の東日本大震災があった。大震災は,日本人の価値観に大きな転換を迫り,また被害の甚大な地域ではまだ復興の途上ではあるが,この経験を踏まえた上での新たな発展を目指して,大会テーマは設定された。薬学分野でも,教育課程の変更や医薬品開発の環境変化により,薬学関係者にはさまざまな対応が求められているが,一方で薬学や医療分野は日本の成長産業のひとつに位置づけられ,社会からの期待も大きい。基礎薬学や医療薬学に携わる研究者・技術者が一堂に会し,分野の垣根を越えて「薬学の未来」を考える年会の重要性は,なお一層増していると言える。年会では,新会頭に就任した奥直人氏(静岡県立大学教授)の会頭講演や,佐藤記念国内賞の受賞者である倉田なおみ氏(昭和大学薬学部教授)の受賞講演,また地域医療で活躍する薬剤師の育成方法を検討するシンポジウムなどが催され,関係者の間で問題提起や議論がなされた。