特集 個別化医療とコンパニオン診断薬を取り巻く現状と問題点
7.コンパニオン診断薬開発企業の立場からの開発事例と問題提起
篠田達也
1
1協和メデックス株式会社 研究開発本部 研究開発部・部長
pp.95-98
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201508095
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Summary
コンパニオン診断薬および関連する医薬品の同時開発・同時申請の初期段階では見られなかった,医薬とコンパニオン診断薬の組み合わせにおいて複雑な事例が生じている。 本稿では,複数の製薬メーカーが,1種類の標的分子に対して医薬とコンパニオン診断薬の組み合わせの開発を個別に進行させた場合に生じる,コンパニオン診断薬間の臨床的性能における差の問題について論じる。また,後発のコンパニオン診断薬の承認要件の課題についても,問題提起する。さらにコンパニオン診断薬を,より柔軟で効果的に層別化医療へ貢献させるために,Investigational Use Only(IUO)検査薬の活用についても提言したい。