特集 個別化医療とコンパニオン診断薬を取り巻く現状と問題点
8.日米EU医薬品規制調和会議 (ICH)E18 専門家作業部会の活動状況 ~将来の利用に向けたゲノム試料の収集方法について~
石黒昭博
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1独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 新薬審査第五部・審査役代理
pp.101-104
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201508101
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ゲノム試料を臨床試験において適切に収集することは,新薬の研究・開発におけるゲノム薬理学を利用した臨床試験の実施のための前提条件である。しかしながら,臨床試験を実施する国や地域,施設によって,ゲノム試料の収集方法を含む取り扱いにばらつきがあることが知られており,グローバル化が進展する近年の医薬品開発において,ゲノム薬理学を利用した臨床試験を実施する際の障壁となる可能性を指摘する報告がある。
本稿では,臨床試験におけるゲノム試料の収集方法を含む取り扱いを検討する際に資する,「将来の利用に向けたゲノム試料の収集方法(Genomic Sampling Methodologies for Future Use)」に関する技術的指針を作成することを目的とした,日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)E18専門家作業部会の最新の活動状況を紹介したい。