特集 最新の腎疾患診療とその展望
1.慢性腎臓病(CKD)の新重症度分類と診療への活用
岡田浩一
1
1埼玉医科大学医学部腎臓内科・教授
pp.1305-1309
発行日 2015年5月1日
Published Date 2015/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201505069
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2002年にK/DOQIガイドライン(米国腎臓財団提唱の腎臓病予後改善対策のガイドライン)によって示された慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)の概念は,そのシンプルな定義のために,末期腎不全および心血管病のリスク因子として広く受け入れられるに至った。さらに2012年に発表されたCKDの重症度分類では,GFR(糸球体濾過量),尿蛋白,原病によるマトリックスでリスクが提示され,ヒートマップ様式による色分けで視覚的にもリスクが認識しやすくなるよう工夫されている。この重症度分類は煩雑になった反面,情報量が多く,臨床的な有用性が高いことから,より多くの臨床家に活用されることが望まれる。