連載 薬剤師が知っておくべき臓器別画像解析の基礎知識 53
9.肝臓分野 5)限局性結節性過形成の画像診断
土屋淳紀
1
,
兼藤努
1
,
小島雄一
1
,
清野智
1
,
渡邉雄介
1
,
寺井崇二
2
,
青栁豊
3
1新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科分野
2新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科分野 教授
3新潟県厚生連 新潟医療センター消化器病センター長
キーワード:
限局性結節性過形成,ソナゾイド,超音波,EOB・プリモビスト,MRI
Keyword:
限局性結節性過形成,ソナゾイド,超音波,EOB・プリモビスト,MRI
pp.1241-1244
発行日 2015年5月1日
Published Date 2015/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201505005
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限局性結節性過形成(focal nodular hyperplasia:FNH)は血管腫に次いで多い,基本的には非慢性障害肝に生じる,悪性に変化することのない良性結節である。典型的には中心瘢痕を持つこと,中心瘢痕から放射状に分布する中隔内に拡張する動脈(車軸様血管)を持つことが特徴とされる。近年の画像の進歩により,大きな結節での診断能は向上しているが,小結節では鑑別診断が難しいケースもある。特に臨床的には同じ多血性病変である肝細胞癌との鑑別が最も重要なポイントになる。