連載 リスクマネジメント~院内での薬剤師の活動~(97)
医薬品供給プロセス前方における 医療安全対策の強化 ~米国から学ぶ薬剤師臨床業務の効率化について~
岩澤真紀子
1
1国立循環器病研究センター薬剤部
pp.1171-1176
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201504137
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米国の平均入院期間が短いことは知られているが(約4.9日),近い将来,日本においても入院期間の短縮が見込まれている。目まぐるしく患者が入れ替わる環境下では,徹底した業務効率化と医療安全対策が求められる。米国の病院の多くは,費用対効果を考慮して医療安全上重要なエリアから薬剤師を配置していく傾向があり,ハイリスク患者へ早期に薬学的介入ができるような工夫もなされている。ここでは,米国薬剤師が臨床業務をどのような優先順序で行っているのかを医療安全の観点から解説し,医薬品供給プロセスのより前の段階で薬剤師が薬学的介入を行う意義と,電子カルテシステムを活用した業務効率化について紹介する。