連載 患者のQOL向上と薬剤師の関わりPART II .服薬指導と病棟活動(94)
持参薬における推算糸球体濾過量 (eGFR)30mL/分/1.73m2未満 患者への腎排泄型薬剤の 適正使用とその対策
森田啓嗣
1
,
角南陽子
1
,
洲脇純三
1
,
川上恭弘
2
1岡山済生会総合病院薬剤科
2岡山済生会総合病院薬剤科 薬剤科長
pp.1179-1184
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201504145
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岡山済生会総合病院では,入院患者の他院で処方・調剤された持参薬を薬剤師が電子カルテ上に入力し,医師に報告している。添付文書の用法・用量から逸脱している場合には注意喚起をしているが,検査値の確認までは行えておらず,腎機能低下患者への薬剤の過量・禁忌を服薬指導の際に発見することがあった。そこで,腎機能低下患者に対する持参薬の過量・禁忌を服用前に未然に防ぐための対策を検討した。これまでの透析有無の表示に加え,今回の診療情報提供書等からの腎機能に関する情報を電子カルテに入力し,そのデータを処方せん上に表示するシステム改良により,持参薬継続の適正使用に貢献できると考えられる。