特集 インフルエンザの疫学的考察と今日の臨床
6.小児におけるインフルエンザ治療と脳炎脳症
中野貴司
pp.2443-2448
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/12014102443
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インフルエンザ流行期は特に小児患者が多く,医療機関を受診して抗インフルエンザ薬を投与される機会が多い。小児には,熱性けいれんや脳症などの特徴的な合併症が存在するため,発症早期から適切な治療を行うことが大切である。解熱薬の一部は脳症の予後悪化に影響する可能性が指摘され,インフルエンザの小児患者には通常使用しないものがある。インフルエンザの中枢神経症状と考えられる異常行動・異常言動については,抗インフルエンザ薬投与との関連が議論され,社会の大きな関心事となった。