特集 インフルエンザの疫学的考察と今日の臨床
2.沖縄および海外におけるインフルエンザの流行状況
比嘉太
1
,
伊波義 一
2
,
藤田次郎
3
1琉球大学医学研究科感染症・呼吸器・消化器内科学講座(第一内科)講師
2琉球大学医学研究科感染症・呼吸器・消化器内科学講座(第一内科)
3琉球大学医学研究科感染症・呼吸器・消化器内科学講座(第一内科)教授
pp.2409-2415
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/12014102409
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沖縄県は亜熱帯島嶼県であり,東南アジアと地理的に近い。インフルエンザの流行様式も日本の温帯地域とは傾向が異なる。近年,沖縄県では夏季にインフルエンザB型あるいはインフルエンザA型の流行が見られている。夏季の流行はインフルエンザB型が主であるが,2012年にはインフルエンザA型/H3N2の流行が見られた。2009年のインフルエンザパンデミックの際にも,2009年7月から2010年1月にかけて極めて長期間の流行が見られた。東南アジアにおいても通年性のインフルエンザ流行が認められており,沖縄におけるインフルエンザ流行との関連が推測されている。