列島情報
インフルエンザの流行
日置 敦巳
1
1岐阜県健康福祉部
pp.308
発行日 2012年4月15日
Published Date 2012/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102405
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2011/2012シーズンは,岐阜県内でもインフルエンザ(A香港型)が大流行となった.感染症発生動向調査週報では,第3週(1月16~22日)および第4週に定点あたり患者数がほぼ50でピークに達した.
岐阜県リアルタイム感染症サーベイランス(http://infect.gifu.med.or.jp/influ/influcondition)によると,12月中旬に15歳未満を主とした医療機関受診が目立つようになり,次いで12月末から1月中旬までは15歳以上の割合が6~7割と高くなった.3学期が始まった頃からは,15歳未満の割合が再び高くなって5~6割を占めるようになり,1月下旬にピークを迎えた.学級・学年・学校閉鎖の数も3日ほど遅れてピークを迎えた.学校現場からの声の中には,「迅速検査で陰性であったため,登校した児童から広がった感じがする」,「抗インフルエンザ薬で早期に治癒して登校した児童から広がった感じがする」,「欠席する前にすでに他の児童に感染させていた感じがする」といったものがあった.また,保育所においては,「保育所における感染症対策ガイドライン」における「解熱した後,3日を経過するまでは,登園を避けるよう保護者に依頼」することが保育士等に十分周知されておらず,非発症児の保護者から感染のおそれに関する苦情もあった.
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