特集 インフルエンザの疫学的考察と今日の臨床
1.インフルエンザ流行の歴史と最近の流行状況
柏木征三郎
1
1国立病院機構九州医療センター・名誉院長
pp.2403-2407
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/12014102403
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インフルエンザは,特異的流行形態および犠牲者が多いことより,古くから認識されている感染症である。特に1918年のスペインかぜは,近年では空前絶後の疫病と呼ばれていた。新型インフルエンザの出現は,すべての年代の人々に免疫がなく多く犠牲者が予想されるため,常にその対策が講じられている。現在では,迅速診断キットの開発,抗インフルエンザ薬の使用等により,その対応は格段に進歩している。今後は鳥インフルエンザの状況を見ながら,季節性インフルエンザの対策をさらに進めていく必要があるだろう。