特集 インフルエンザの予防・感染対策・治療の最前線
1.インフルエンザの流行状況を見る
谷口清州
1
1国立病院機構三重病院臨床研究部長
pp.2253-2258
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201610057
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インフルエンザの流行は,毎シーズンが異なったものであり,あらかじめ予測することは不可能である。また,毎シーズン世界中で同様のウイルスが流行する一方,流行の規模や流行ウイルスの分布は地域によって異なるという二面性を持つ。インフルエンザウイルスは常に変わり得るものであり,また気候,罹患年齢層やその集団免疫,社会状況など,多くの因子によって流行状況は変化する。インフルエンザ自体,基本的に人口の10~20%が罹患するという,社会への影響が大きい疾患である。変化に対して適時的に,柔軟な対応をとっていくためにも,常に流行状況を見ることが重要である。