連載 薬剤師が知っておくべき臓器別画像解析の基礎知識 45
8.神経内科学分野 3)パーキンソニズムの画像診断
金澤 雅人
1
,
下畑 享良
2
,
西澤 正豊
3
1新潟大学脳研究所臨床神経科学部門神経内科学分野
2新潟大学脳研究所臨床神経科学部門神経内科学分野准教授
3新潟大学脳研究所臨床神経科学部門神経内科学分野教授
キーワード:
パーキンソニズム,パーキンソン症候群,鑑別診断,頭部MRI,脳血流シンチグラフィー
Keyword:
パーキンソニズム,パーキンソン症候群,鑑別診断,頭部MRI,脳血流シンチグラフィー
pp.2097-2102
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/12014092097
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「パーキンソニズム」はパーキンソン症状,すなわち静止時振戦,筋強剛,動作緩慢,姿勢反射障害,歩行障害のうち,1つまたは複数が認められる疾患群の総称である。その基礎疾患はさまざまで, パーキンソン病, 症候性(二次性)パーキンソニズム(パーキンソン症候群)に大別される。
これらの疾患には,特異的な診断マーカーは存在しないため,診断において徴候と症状が重要であるが,症候性パーキンソニズムに含まれる進行性核上性麻痺(progressive supranuclear palsy:PSP),大脳皮質基底核変性症(corticobasal degeneration:CBD),多系統萎縮症(multiple system atrophy:MSA),前頭側頭葉型認知症(frontotemporal dementia:FTD),特発性正常圧水頭症(idiopathic normal pressure hydrocephalus:iNPH),脳血管障害性パーキンソニズムの鑑別には,頭部MRI(magnetic resonance imaging)や脳血流シンチグラフィーが補助診断として有用である。