第 II 部 注目の新薬
<抗悪性腫瘍薬/チロシンキナーゼ阻害剤> 「ザーコリ®カプセル200mg,同250mg」
原田大志
1
,
髙山浩一
2
,
中西洋一
3
1九州大学大学院医学研究院胸部疾患研究施設 講師
2九州大学大学院医学研究院胸部疾患研究施設 准教授
3九州大学大学院医学研究院胸部疾患研究施設 教授
pp.292-297
発行日 2013年1月31日
Published Date 2013/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201313292
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2007年に非小細胞肺癌においてEML4-ALK(echinoderm microtuble associated protein-like 4-anaplastic lymphoma kinase)融合蛋白が報告された。わずか4年後の2012年5月にはALK阻害剤であるクリゾチニブ(ザーコリ®)が臨床で使用されるようになった。これまでの臨床試験でクリゾチニブはALK陽性肺癌に対して高い有効性を示しており,EGFR(上皮成長因子受容体)遺伝子変異肺癌におけるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤と同様に重要な役割を持つようになると考えられる。