第 II 部 注目の新薬
<選択的直接作用型第Xa因子阻害剤> 「イグザレルト®錠10mg,同15mg」
長尾毅彦
1
1東京女子医科大学大学院医学研究科神経内科学分野・講師/臨床准教授
pp.243-253
発行日 2013年1月31日
Published Date 2013/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201313243
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リバーロキサバンは,長年ワルファリン以外の薬剤のなかった抗凝固療法の領域に新規に開発された経口抗凝固(Xa阻害)薬である。凝固経路の単一の凝固因子を選択的に阻害する,分子標的薬として働く。血栓症の領域では,心房細動の全身塞栓症予防,急性冠症候群二次予防,整形外科手術後を中心とした,深部静脈血栓症および肺塞栓症予防の領域で臨床試験が進められている。 本稿では,この薬剤の特徴とこれら対象疾患での試験の結果を紹介する。